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2/9~2/11, Photon Factory (つくば)で位相X線CTを用いて胚子撮像を行いました。関東地方は20年にぶりの大雪でしたが、無事終了しました。得られた画像は、胚子の詳細な内部観察に使用します。
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金橋くんの修士学位審査が無事おわり、 昼食partyでお祝いしました。お疲れ様でした。(14.02.07) 論文題目;ヒト胚子期における肝臓形態形成異常の解析 A series of liver malformations in externally normal human embryos 英語論文として受諾されました。 18. Kanahashi T, Yamada S, Tanaka M, Hirose A, Uwabe C, Kose K, Yoneyama A, Takeda T, Takakuwa T, A novel strategy to reveal the latent abnormalities in human embryonic stages from a large embryo collection, Anatomical Record, 299,8-24,2016 10.1002/ar.23281(概要), *299(1),2016の表紙に採用されました。DOI: 10.1002/ar.23206 (cover page) ヒト胚子期における肝臓形態形成異常の解析 BACKGROUND 肝臓は胚子期に腹腔内最大の器官へ発達するとともに、造血や代謝等の胚子・胎児の成長にとって重要な役割を担う。ヒト胚子期における正常な肝臓の形態形成については我々の研究室が報告したが、形態形成異常についての報告はなされていない。肝臓は発生中に造血や胎児蛋白産生等の重要な機能を果たすことから、その形成不全は胚子・胎児の発育に影響を与える可能性が高く、子宮内胎児死亡に至る可能性がある。また、多くの外表奇形が流産の原因となることが報告されている一方で、外表奇形を伴わなわず流産に至る原因については明らかになっていない。今回、外表奇形を伴わないヒト胚子の中から、肝臓形成不全の可能性のある個体を抽出し、肝臓、並びに周辺器官の形態形成の特徴について明らかにする為に、詳細な解析を行なった。 METHODS 京都大学大学院医学研究科附属先天異常標本解析センターに保存されている外表奇形を伴わないヒト胚子から、MR顕微鏡で撮像された1156例 (Carnegie stage (CS)14~23)を対象とした。これらは、肝臓形態形成に異常の可能性があるものを抽出するため以下のスクリーニング法を用いて解析を行なった。1)肝臓体積を推定できる式を作成し、各胚子の肝臓体積推定値を算出。2)肝臓体積推定値が各CS平均±2SDを外れる個体を抽出した後、肝臓、並びに周辺器官についてMR画像や三次元再構築像により、形態観察を行ない、抽出した個体から肝臓形態形成異常の可能性が高いものを選抜。選抜個体については、MR顕微鏡よりも高解像度の位相コントラストX線CT(PCT)により再撮像を行ない、胚子内部の詳細な解析を加えた。 RESULTS 肝臓体積推定値によるスクリーニングから、体積推定値が各CS平均+2SD以上の個体が41例(CS14~23)、各CS平均-2SD以下が12例(CS19~21)得られた。計53例について形態観察を行ない、平均+2SD以上の個体41例からExtra-large群として8例(CS17~19)、平均-2SD以下12例からExtra-small群として7例(CS20~21)を選抜し、PCTで再撮像し、胚子内部の解析を行なった。肝臓の形態形成異常はExtra-small群7例全てで観察され、Extra-large群では8例中2例で観察された。Extra-small群7例は以下のように分類された。①肝臓無形成; 2例、②肝臓低形成; 4例、③右葉欠損; 1例。また、7例中5例で肝臓の他、周辺器官に形態形成異常の合併がみられた。Extra-large群では、2例中1例は肝臓のみに異常がみられ、臍帯静脈の拡張が観察された。残り1例は、肝臓並びに周辺器官に形態異常の合併がみられた。肝臓形態形成を認める胚子はCS18からCS21に限定しており、約1.7%(9/532)の割合で出現した。 CONCLUSIONS: 本研究では、外表奇形がない胚子に肝臓の形態形成異常をもつ集団が約1.7%存在する事を新たに示した。同集団は、肝機能不全の結果、子宮内胎児死亡に至る可能性が高く、早期流産の原因の一つになると考えられる。 英語論文 18. Kanahashi T, Yamada S, Tanaka M, Hirose A, Uwabe C, Kose K, Yoneyama A, Takeda T, Takakuwa T, A novel strategy to reveal the latent abnormalities in human embryonic stages from a large embryo collection, Anatomical Record, 299,8-24,2016 10.1002/ar.23281(概要), *299(1),2016の表紙に採用されました。DOI: 10.1002/ar.23206 (cover page) 第28回日本整形外科学会基礎学術集会(10/17−18,千葉市)で共同研究者の青山朋樹先生が発表しました。 「関節軟骨の再表層は3層の構造で構成される」青山朋樹、藤岡瑠音、高桑徹也 標準臨床検査学シリーズ(医学書院)
基礎医学ー人体の構造と機能ーが刊行されました。
第17章にヒトの発生について簡単な総説を執筆させていただきました。
B9Creatorを用いてCS13のヒト胚子脳室の模型を作製しました。液状の樹脂に光を照射し少しずつ硬化させていく手法(光造形法)で、大変きれいです。ペットボトル等と同じ材料でやわらかみがあります。今後が楽しみです。
位相CTのヒト発生学への応用について、山田先生、米山先生らが国際学会で発表しました。金橋くんも胚子撮像に参加しており、学会発表の共同演者になりました。 Yamada S, Yoneyama A, Kahanashi T, Hyodo K, Takeda T.「The first application of phase-contrast X-ray computed tomography to human embryology」Biological Synchrotron Radiology (BSR) 2013年9月8-11日、於:ハンブルグ
次世代の医療は、医学研究科だけでなく、さまざまな分野の学生が担って行く可能性があります。今回は、その代表として理工学、細胞生物学、地域・社会学からのアプローチを取り上げ、医療の動向を議論したいと思います。本プログラムを聴講した様々な分野の学生が、次世代の医療に繋がるヒントを得て、思いもかけない連携が生まれるかもしれません。それは、この上なく喜ばしいことです。 ■ 研究科横断型プログラムについて(外部リンク;京都大学HP内) ■ 研究科横断型プログラムについてのポスター.pdf 理工学、細胞生物学、地域・社会学の3領域からの医療への取り組みを専門家に紹介していただき、討論をします。 10/2. 杉本 直三 (人間健康科学系専攻:教授) 画像処理・解析による診断と治療の支援 10/9. 酒井 晃二 (人間健康科学系専攻:講師) 画像解析と診断との融合:MRIの例を中心に 10/16. 椎名 毅 (人間健康科学系専攻:教授) 次世代の検査機器開発;超音波と光による生体機能・性状のイメージング
<次世代の生体医療材料> 10/23. 岩田 博夫 (再生医科学研究所:教授) 人工材料への細胞の接着 10/30. 山本 雅哉 (再生医科学研究所:准教授) 新しいDrug delivery systemの開発 11/6. 藤林 俊介 (医学部附属病院 整形外科:講師) 生体活性チタンを用いた新しい骨関節疾患治療
<次世代の細胞治療> 11/13. 前川 平 (医学部附属病院 輸血細胞治療部:教授) 京都大学における細胞治療・再生治療開発への挑戦 11/20. 仙石 慎太郎 (細胞-物質統合拠点:准教授) 幹細胞の品質評価・安定培養技術とイノベーション 12/4. 門脇 則光 (医学部附属病院 血液・腫瘍内科:准教授) がん免疫療法としての細胞療法 12/11. 細田 公則 (人間健康科学系専攻:教授) 糖尿病、肥満症、メタボリックシンドロームの次世代医療
<医療のグローバル化> 12/18. 山田重人 (人間健康科学系専攻:教授) 次世代の出生前診断 12/25. 伊藤 達也 (医学部附属病院 探索医療センター:助教) 治験、臨床試験を実施する際の行政との関わり 1/8. 山田 実 (人間健康科学系専攻:助教) 転倒予防を通した新たな地域との関わり 1/22. 宮野 公樹 (学際融合教育研究推進センター:准教授) 新しい医療のための異分野融合ダイナミクス 1/29. 総括
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